平成27年度第1回JTEC通信・放送国際展開講演会報告

１．講演会テーマ

変わる国際協力・多様化する国際展開

２．開催の趣旨

JTECは、情報通信・放送分野の公益的な国際協力事業を行う機関として、発展途上国のICT発展に貢献する活動や国際相互理解に役立つ情報提供を行っております。
昨年、新たな「開発協力大綱」が策定されました。特徴は、「国益重視」、「質の高い成長」、「多様な組織との連携」、「民生、災害救助等では被援助国の軍とも連携」等となっており、具体的なODAの実施がどう変わるか注目されるところです。
一方、通信放送分野における国際協力は、従来の中心であったインフラ整備支援から様々なセクターの課題解決のためのICT利活用支援へシフトしています。また関係省庁等の官民連携による国際展開支援も多様化してきています。
そこで今回は、大綱の策定に委員として係わられた国際開発ジャーナル社の荒木会長に、ODAの新たな方向性及び官民連携等の在り方並びに情報通信分野への関わりを展望して頂き、次に、JICAの竹内課長に、情報通信・放送分野の国際協力の状況及びICTニーズとそれに向けた取り組みについて概説して頂きました。
なお、本講演会は今年度の情報通信月間参加行事として実施しました。

３．開催日時

平成27年7月8日（水）　14時～16時30分

４．開催場所

「ゆうぽうと」6階　芭蕉の間（品川区西五反田8－4－13）

５．講演会の概要

○講演(1) (14:05～15:10)

(1)講演者：荒木光弥氏（国際開発ジャーナル社代表取締役会長・主幹）
(2)演題：「開発協力大綱」について
(3)概要：開発協力大綱の要点として、①名称変更の政策的意図、②日本の外交政策を反映した基本方針、③協力重点として「質の高い成長」による貧困撲滅と普遍的価値の共有、④地域別重点、⑤協力実施における戦略的方針、⑥官民連携強化等による実施体制、について、裏話も含めて平易かつ興味深く解説して頂きました。

○講演(2) (15:25～16:30)

(1)講演者：竹内博史氏（JICA 社会基盤・平和構築部運輸交通・情報通信グループ第1チーム課長）
(2)演題：情報通信技術・放送分野に関するJICAの協力状況
(3)概要：開発協力大綱を受けてのＯＤＡ実施機関としてのコメントを頂いた後、現在までの情報通信技術・放送分野の取り組み状況として、開発戦略目標の政策策定能力の向上、人材の育成、インフラ・施設等の整備、利活用促進の４つの区分に対応付けて、主な案件の概要を紹介して頂き、次に、ICTのニーズ（内部・外部）とそれに向けて、今後ICT分野の利活用を中心とした取り組みをどう展開していくかの検討状況と考え方を紹介して頂きました。

その他

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