2012.1.1
―「絆」はコミュニケーション―
内海 善雄(JTEC理事長)
21世紀も12年目に入りました。年頭に当たり、昨年皆様から頂戴しました御厚情に厚く御礼申し上げますとともに、本年の皆様の御多幸を祈念し引き続きの御指導・御鞭撻の程宜しく御願い致します。
昨年3・11の東日本大震災は、我が国にとってまさに千年に一度の大災害でありました。ただ、千年前との違いは、通信の発達によりこのことが瞬時に世界中に伝えられたことです。衛星通信、携帯電話、情報通信ネットワーク等の手段により、日本全国、否、世界中の人々が、映像を通してこの現実を自らのことのように体験することとなりました。そして、全ての人々に思いやりの気持を喚起するところとなり、絆の形成を促しました。
昨年の流行語大賞には「絆」が選ばれ、これが極めて自然に受入れられたこともこの背景があるものと思われます。今後、絆を深める様々な活動が益々盛んになっていくものと思われます。
このように、絆は人の心と人の心とを繋ぐこと、即ちコミュニケーションです。まさに情報通信・ICTの役割です。いつでも、どこでも、誰とでも、どんなことでも、「繋がる」ことによって、絆は深まっていきます。
JTECは皆様の国際協力等に対する期待に積極的に応えるため、海外諸国、特に発展途上国との絆を深め、当該国の持続的成長を支援するとともに、我が国のICT産業を担う皆様との絆を深め、皆様の国際展開活動の先駆けとして貢献したいと思っております。
コミュニケーション、即ち、情報通信・ICTにより絆を一層強く深いものに築き上げ、持続するためには、何よりも強い意思が必要になると思います。昨年、「デジタル通信革命の舞台裏」と冠する新聞連載(「電波新聞))において、私見を述べる機会がありました。その最終回、「未来への教訓」を添付いたしましたので、御一読頂ければ幸甚であります。
皆様には本年も引き続きの御厚誼・御協力の程宜しく御願い申し上げます。